企業におけるIT利用の考え方

***メモ書き***


経営者がITを理解できない本当の理由
http://itpro.nikkeibp.co.jp/a/biz/shinzui/shinzui0926/shinzui_03_1.shtml
を非常に興味深く拝見。
JTB情報システムの佐藤社長の文章。


しかし、納得いかない。
はてブでは、皆さん非常に好意的なコメント。
何か変だ。


「IT投資」という考え方そのものが間違っている
http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20060928/1159407912
で、可也的確な反論がなされている。


どうもJTBの佐藤さんは、
IT技術とITの利用とを混同されているようだ。
ユーザ企業では、IT技術を深く知る必要はない。
しかしITの利用方法は深く考える必要がある。


ITベンダはIT技術には詳しいが、
企業の業務と組み合わせた、IT利用方法は判っていない。



企業活動は、情報の流れでしかないと思っている。
大昔から、商売は情報をつないでいるしかない。
特に最近は激しく、殆どがIT化されている企業の仕事もある。


物を作ったり、販売したり、送付、集金などが話の対象だが、
物を作る部分と物流以外は、現在では情報の流れでしかない。
販売の対価であるお金も、クレジットカードでの支払い、
企業においては、月末請求で、翌月振込み、入金の確認などは、
情報の流れでしかなく、お金には直接タッチしていない。
製造部分においても、
製造計画、材料の購入など多くの情報が絡んでいる。


企業活動は、
これらの情報活動をつないで1つの業務プロセスを作り上げ(業務開発)、
業務として流していくこと、
これをマネージ(監視、想定外の事象・問題の是正など)をすること。


ITは、その一部を担うツールで、
最近ではITが情報活動の大部分になってしまった。


多くの情報活動と、少ない実際の人の作業を、
業務プロセスとしてつないで行き、
その中でIT活用を考えていくのかが、
業務開発とか、業務改善とかシステム化。


情報の連携を考えることが、企業活動の主な仕事と理解すると、
初めの投稿(記事?)は、問題がある。

要求定義をIT業界の優秀なPM(?)が実施しろ、そのための勉強をしろ、
と言うのは、ユーザ企業で、自分の役割を放棄しているように聞こえる。


IT業界では昔から、システム開発において、
要求定義、外部設計、内部設計、開発、テスト、導入
という工程を提示している。
大昔のシステム開発は、システム化の部分も非常に狭く、この工程でよかった。
最近は、殆ど全ての業務プロセスがIT化されている。
IT屋が何でもできるだろうと思うことが間違え。
IT屋は、IT技術に特化した仕事で、
業務プロセスはユーザ企業の仕事。
IT屋では、ユーザの仕事は本来判らない。
もし、素人であるIT屋に判るようであれば、
ユーザの存在価値もなく、多分その仕事には競合への優位性もないだろう。


要求定義から外部設計の一部までは、業務プロセスを考える工程で、
本来はユーザが実施すべきもの。
内部設計以降は、工場での製造と同じ、製造工程になる。
要求定義、外部設計がしっかりと出来上がっていれば、
製造工程では、工場の生産ラインのように仕事が流れていくはず。
しかし、
要求が決まらずに製造に入ってしまう場合、
要求が変化する場合などが非常に多く、製造工程が安定しない。
これが指摘されているIT業界の問題点。


本当は、要求定義、外部設計までは、業務開発の一部としてIT屋には任せるべきではない。
IT屋は技術に特化すべき。


他の問題にプロジェクト・マネージメントがある。
これは製造工程とも本来は別物。
つまり、IT導入(システム開発)には
・業務開発工程
・ステム製造工程
・プロジェクト・マネージメント
がある。


プロジェクト・マネージメントは、IT業界では遅れている。
製造工程と業務開発工程での役割分担が明確でないためと思っている。
業務開発で要求が明確になり、外部設計が出来上がれば、
製造工程は建築業界と同じになるはずだ。
プロジェクト・マネージメント(PM)は、通常のマネージメントでも出てくることなので、
ユーザ企業でも、実施も可能だし、IT屋に依頼したプロジェクトのリスクの


IT業界の問題点


IT業界でも、これらを混同している。
営業は売りたいので、何でもできます、やります的な話でまとめる。
システム開発には、時間がかかるので、
要求が明確になっていない状態で製造に突入してしまう。
結果、修正が非常に多くなり、製造工程が混乱する。


ユーザ企業でもIT業界でも、
リスクへの判断が甘い部分が多く、
カッコいい新技術を導入とかで、
大失敗するプロジェクトが多い。
IT業界における新技術、新リリースなどでは問題が企業システムでの取り上げでは、
プロジェクトの大きな遅延につながる。
企業システムでは、枯れた技術を利用すべきである。
必要な場合は、代替案、迂回策などの考慮が必要。



***まだまだメモ書き程度:そのうち修正***