素晴らしい歌声をかき消す音楽への編集

ブックオフで見つけた。久々に買ったMISIA
LOVE IS THE MESSAGE
久々にMISIAの素晴らしい歌声を聴いた。
しかし途中からバックが気になりだす。
単調な、通り一遍のバック音楽。
バックバンドが悪いのでなく、プロデュースが悪いのだと思う。
こういうバック音楽がいいと思っているプロデュースが私の趣味でないのだろう。


最終の曲は、コンサートからの収録のようで、バックバンドもノビノビと演奏している。


CD、レコードにするときに、
生の演奏に音をかぶせたり、テープを切ったり貼ったりすることで
発売されるCDは、本来の音楽と変わってしまう。
レコード会社も売らないといけないので、売れると思われる音楽の形に編集する。
下手な編集で、本来の音楽の素晴らしさが害されるのが嫌だ。



30年以上前に大流行したジャズで、クリードテーラーの作ったCTIの録音がある。
CTI全て生演奏に、大幅に編集して作り上げた売れ線狙いの音楽。
売れ線狙い作ったレコードなので大流行した。
ポピュラー音楽売れるという意味では、クリード・テイラーは天才だったのだろう。


しかし、昔からのジャズファンは何だあんな音楽との声が多かった。
自分でそう思っていた。


でも大元の音楽は違っていたのが判った。
ウェス・モンゴメリーのA Day in Lifeで判った。
A Day in the Life
を聞いて欲しい。
ドン・セベスキー編曲の素晴らしいストリングスをかぶせた、
素晴らしいポピュラー音楽/ムードミュージックになっている。
これは大流行した音楽。


しかしバック音楽を無視して、ウェスの音だけを聞いていると、
本来の素晴らしい音楽が湧き上がってくる。
ウェスの素晴らしい単音のソロ、コードソロなどが聞こえてくる。


絶対お勧めのウェスの一枚。A Day in the Life


Amazonのカスタマーレビューを読んでいると同じようなコメントをされている方がいる。
この録音はウェスのレコードでも好きな方だ。
ジャズファンでは、この録音が素晴らしいという人は少ないだろう。
こんなに大きく編集されてしまった音楽で、こんなに売れたレコードも少ないだろうな。



(追記 2007/9/17 show-zonoさんのコメントで少々説明を追加)