ゆっくりレコード
○Solo Monk
昔は斬新な音楽だと、ジャズ喫茶で真剣に聞いていたが、
音のとり方はユニークだが、斬新さそんなに感じないな。
テオ・マセロのプロデュース、1964年、65年の録音。
◎ Mike Osbone Trio / All Night Long / OGUN OG700
Mike Osbone(as), Harry Miler(b), Louis Mohob(ds)
25年ほど前に新宿サムライで聞いて、ぶっ飛んだレコード。
A面はAll Night Long1曲で21分。
Mike Osboneも凄いが、
Harry Millerのベースもカッコ良く、Louis Mohobのタイコも確実なリズム。
1975年の録音だが、いまだに凄い迫力のフリージャズ。
20分間全速力で走りきるような演奏。
残念ながらAmazon.co.jp,Amazon.comにCDはない。
まあマイナーなOgunだからしょうがないか。
でも、こんなに凄い演奏を多くの人に聞いてもらえないのは残念。
面白いことに、HMV Yahoo店ではCDを売っている。
【CD輸入】 Mike Osborne / All Night Long
この辺にAmazonとHMVの違いがあるのか?
◎藤川義明&イースタジア・オーケストラ / 照葉樹林/Mobys 0001
懐かしいレコード。
1984年の入間市民会館での録音。
当時は東京のフリージャズ大流行で、この流れのバンドが幾つかあった。
藤川さんの演奏スタイルである、自由に演奏する方法がオーケストラ全体に行き渡っている。
ミンガス・ビッグバンドに近いような、自由なオーケストラ。
7,8年前に数回PitInnで演奏したが、演奏者ももう古いかなということで、
その後の演奏は続かなかった。
翠川さんが問いかけるようにゴリゴリと弾くと、
リード群がギャアギャアと答えたりと、
面白さがいっぱい。
CD化もされているようだ。
イースタシア・オーケストラ(紙ジャケット仕様)
◎ Terry Plumeri / Ongoing / ARC-2
環境音楽的なレコードだが、この静かさが大好き。
録音は1978年の様子。
有名ジャズミュージシャンが参加しているが、このレコードを良いという話は余り聞かない。
Terry Plumeri自身が今は音楽演奏でなく、映画系の仕事のようだ。
Amazon.comでOngoingだけはMP3でDownloadできるようだ。
http://www.amazon.com/Ongoing/dp/B001BL4NDM
Terry Plumeriのことを書いたページ http://freeform.org/music/p/Terry_Plumeri.html
◎ Mal Waldron / Skippin' / BT-1313
マルのスタンダードなジャズ。
共演者も良く、気持ちの良いB級ジャズレコード。
昔はこの手のレコードがいつもジャズ喫茶で掛かっていた。
○Killing Time Massacre
このバンドも伝説のバンドだった。
Fred Frith(g),Bill Laswell(b), Fred Maher(ds)
1981年の録音。
当時は凄い先端的な演奏とのことだったが、
尖がった音楽であることは確かで、面白みのある演奏、実験的な演奏もあるが
全体的には、まあまあの演奏。
MassacreよりMaterialデビュー時の方が衝撃的だった。
Materialでの成功が、Bill Laswellのプロデューサー、マーケティングの手腕を引き出したのだろう。
○ Polly Bradfield / Solo Violin Improvisations / Parachute P008
1979年の録音。
可也前に買って、1回か2回くらいしか聞いていないレコード。
Solo Violin Improといっているところから、現代音楽風のインプロ。
最近はJohn Zoneとか近藤等則らと競演している様子。Amazon.comで検索できる。
Wikipediaにも詳細情報あり http://en.wikipedia.org/wiki/Polly_Bradfield
Wikipediaの始めに、このレコードジャケット写真が掲載されている。
ユージン・チャドボーンなどとも競演している。
確かに、この時期にはユージン・チャドボーンが、この系統の音楽だった。
○ The Quartet / Konnex ST 5005
Gerd Dudek(ts,ss),Rob van den Broeck(p), Ali Haurand(b), Tony Oxley(ds)
1984年録音。
意外とスタンダードジャズ。
昔聞いたのを覚えていない。
レコード棚にあったのを見て、メンバーにTony Oxleyの名前で聞いてみた。
Tony Oxleyも普通に(少々うるさいが)叩いている。
1988年にNYCのSweet BasilでCecil Taylerのバンドで聞いた。
小さなシンバルンを高い位置にセットして、横からカンカンとかん高い音で叩いていた。
うるさいなと思っていたが、
そのうちにCecil Taylerのピアノと非常に合った音だと気が付き
気になる、もう一度聞きたいミュージシャンになった。
しかし、ここでは演奏スタイルが全く違うので、少々残念。
A面最後は少々フリー系。
どうも本来はフリー系のミュージシャンがスタンダードを演奏した様子。
◎ Archie Shepp & Philly Joe Jones / Fantasy 86018
Archie Shepp & Philly Joe Jones、Anthony Braxton, Leroy Jenkins, Chicago Beau, Julio Finn 、Earl Freemanという変なメンツのレコード。
当時は、こういうメンツもあったのか?
Philly Joeはスタンダードジャズ、それもブラシワークの大御所だと思っているから
フリージャズ系に入ることが奇異に感じる。但し、演奏には違和感ない。
A面始めの曲はピアノから始まるが、これがシェップ。
ゲットーの生活をイメージした曲の様子。
イントロのあとのバイオリンの音は日本的、
その後のシェップのテナーを吹きながらの叫び声、怒鳴る歌声などがゲットーなのか。
確かに芝居的な音楽。
ハーモニカが2本も入っているのも面白い。
◎The Great Jazz Trio at the Village Vanguard
いつ聞いても綺麗な録音だなと思う。
音がクリア。
日本人が中心に作ったレコードだと思うのだが、素晴らしい音をしている。
Hank Jonesのピアノはいつものようにジャズジャズとしたノリ。
Tony Williamsのドラムソロも軽快に乗っている。
Ron Carterは変わらずユル目の音のバッキングベース。
Tony Williamsのドンドンと連続でバスドラを叩くと、
我が家のスピーカーからも床を伝わって響く。
気持ちの良い響き。
このレコードはステレオで音楽を聴く気にさせてくれる。
全くのスタンダードジャズ、それもカクテル音楽風だが、気持ちの良い音楽。
◎Jaco Pastorius Jaco Pastorius
Jacoの始めのリーダーアルバムにして絶頂期のレコード。
Don AliasとのDuoの始めのDonna Leeもカッコよく、
1曲目が終わったと思ったら、いきなりガアアーーンとR&B。
このJacoのカッコよさ。
音楽はジャンルとかスタイルじゃない、好きなことをやればいいという感じの主張のように思う。
このレコードはケンタッキー州に赴任していた1987年に、
大学脇の中古レコード屋で購入。
いまだに2.99ドルの値札を付けっぱなし。
このレコードを買ったあとに、Jacoは死んでしまった。
アメリカの田舎町の新聞の片隅に死亡記事が出ていた。
悲しかった。
この死亡の数年前に、
友人がNYCのブラッドレーから放り出されたJacoと歩道に座り込んで話をしたと言う。
同じときにNYCに滞在していたのに、自分は別なコンサートかライブに行っていた。
残念でしょうがない。
Jacoのことを考えると涙が出てくる。
同じ年なのに、という思いもあるのだろう。
◎JAZZ AT OHIO UNION ジョージ・ルイス ラグタイム・ジャズ・バンド
このレコードの1枚目B面3曲目の世界は日の出を待っているを聞いて欲しい。
演奏者も会場の聴衆の興奮も伝わってくる録音。
こんな大昔1954年のニューオルリンズ・ジャズの素晴らしさ。
CDも1990年と1995年に出ている様子だが、CDでも中古で高値。
先日発見した池袋のだるま屋にはレコードがある様子。http://darumaya.to/?pid=10243222
中古でもCDよりレコードの方が安いのが面白い。
このレコードは発売当時、スイングジャーナルのゴールドディスクになるくらいだったから、
可也の数が出たのだろう。