原田さんと大沼さんの初めての競演

原田依幸(p) 大沼志朗(ds) DUO @なってるハウス


混むと思っていたので、急いで行ったが、
意外にも空いていた。


初めてということで、一部はやはり、様子見のような演奏。
大沼さんも少々固い感じがする。
いつもの甲高いスネアの音が出ない。
チューニングが低いのか?


二部が始まると、少々慣れてきた様子。
曲名は知らないが、良く聞くスタンダードというのかポップな曲を
原田さんがやさし音で演奏を始め、
大沼さんも優しい音でバックを付けるが、
段々と音を外し始めて、いつものフリー。
10分もすると、息が合い始める。


いつもの原田さんの演奏。
緩急自在、ピアノの鳴りの悪いキーもガンガン叩いて、
ここ、ここだよ、鳴らないのはという演奏みたいだ。
ポップな感じから、突然に変な音を入れて、
どんどん現代音楽風になる。
目をつぶって、体をゆすりながら、
時々大沼さんの方を向くように
体を半身にして、足も持ち上げたりしての演奏。
かと思うと前を向いて、
ペダルを使って、音を切ったりと
相変わらずの凄い演奏。


大沼さんは、途中からいつものうなり声が出たり、
少々甲高い音になったりしたが、
ソロを始めると、原田さんの入り方が判らず、
いつもより少々長めのソロってしまい、
通俗的なインプロ的な感じもした。
まだまだ原田さんに遠慮している感じがした。


森さんが途中で参加。
森さんは数年前から素晴らしい演奏になきたと思う。
何か吹っ切れたのだろうと思う得るような演奏になった。
昔は共演者に遠慮したような演奏だったが、
数年前から自由に吹き始めて、素晴らしい演奏になっていると思う。


原田さん、大沼さん二人だと、
まだ少々のぎこちなさがあったが、
森さんが入ることで、
3人での親和性が良くなる。
不思議なものだ。


客が少ないのは残念だが、
二人の始めての演奏を聴くことが出来て良かった。


日本では、こんなに素晴らしい演奏者がいることを世界に知らせたいものだ。