京都を舞台にした中年男の競馬の装蹄師と染織作家の恋

艶紅(ひかりべに) (文春文庫)
目次があったので短編集かと思ったが、長編だった。
京都の四季の移り変わりを章立てにしてある。
恋もこの章立てに従って変化していく。


藤田さんの得意な中年男の恋話。
この本では装蹄師と染織作家という職業を材料にしている。
作品毎に、いろいろな職業を扱って、バラエティを付けているのか?
但し、それぞれの職業も可也深く調べて書かれているようで、
各著作では専門家のように思える。


恋話には、極端に大きな違いはないが、
艶のある細かい機微を著す文章には関心する。
この作品もお勧め。