藤田宜永

福袋購入行列での中年が遭遇する事件 喜の行列 悲の行列

○ 喜の行列 悲の行列 上 (講談社文庫) ○ 喜の行列 悲の行列 下 (講談社文庫) この本を、前から知っていたが、ブックオフで108円だったので購入。 久々の藤田宜永さんの小説。 藤田宜永さんの作品で好きなタイプの艶話ではなく、探偵物に近い話。 60歳で定年…

謎解きが面白い作品 和解せず

◎ 和解せず (光文社文庫) 私は、藤田宜永さんの作品には、 探偵物と艶っぽい小説(艶物)があると思ってて、 艶物の作品が好きだ。 藤田さんは中年頃から艶物を書き始めたようで、 自身の執筆時の年齢に近い職人が主人公で、 その職人もそれぞれの小説で違っ…

痛んだ樹木を直す樹木医の話 燃ゆる樹影

○ 燃ゆる樹影 藤田宜永さん著作の色恋ものは殆ど読んだと思っていたが、 この本を発見。 藤田宜永さんの著作には推理諸説などもあるが 中年の色恋話が好きだ。 いろいろな職業、職人的な主人公が多い。 また舞台は地方が多いが、著者自身で土地勘のある場所…

作風が変わったのか、中年の恋話と推理小説の合体 老猿

◎ 老猿 先日の自炊代行業者の訴訟原告に名を連ねていて、 もう読まないと思っていたが、 藤田宜永のこの本を図書館で借りてしまった。 軽井沢の奥地に住む、60歳の元実直ホテルマンと 怪しい過去を持つその隣人と 居候になった中国人女流彫刻家の話。 また例…

少々違う感覚 たまゆらの愛

◎ たまゆらの愛 亡父親の個人美術館の館長として静かに暮らす中年男が 20年ぶりに恋に落ちる話。 題材はいつものような藤田さんの作品。 でも、普通は職人的な職業が多いが、今回は美術館の館長。 話も割りと淡々としている。 今まで読んだ本はもっと艶っぽ…

中年になとよくある変化 戦力外通告

◎ 戦力外通告 リストラされた55歳の男性とその中学時代の友人たちの話。 離婚した人、若い男性と付き合う中年女性、EDで悩む男、自殺者など 50歳を過ぎた人々が遭遇するいろいろな事件。 久々に藤田宜永さんの作品を読んだ。 いつもの淡々とした文章だが 色…

今までと少々違う作品 藤田宜永 リミックス

○ リミックス 先週金曜日に飲みに行く前に本屋で見つけた。 2006年の作品だが、知らなかった。 いつもの主人公が職人だが、今回はDJ。 普通は主人公は著者と変わらない年なのに 今回は41歳。 主人公、DJという職業からも絡む女性が21歳。 今までの作品と少々…

久々の藤田宜永の艶話 邪恋

◎ 邪恋 久々に藤田宜永さんの艶話を読んだ。 もう全て読んだと思ったが未だ残っていた。 いつもは文庫本で読んでいるが、今回はBookoffで発見した単行本。 いつも通勤の電車内で読んでいるので、 500ページにもなる単行本は重い。 藤田宜永さんの艶物は、い…

変な設定で面白い 子宮の記憶

数ヶ月前に、はまって読んでいた藤田さんの本。 以前読んでいたのは中高年の艶物だったが、これはミステリー的? ◎ 子宮の記憶 (講談社文庫) 藤田 宜永 設定が面白い。 生後直後に自分を誘拐した女性を探し、この人としばらく暮らす話。 探し出すところがミ…

藤田宜永さんの短編集 ぬくもり

ぬくもり 藤田宜永さんの短編集は余り好きでなかったが、 この作品はホノボノというのか、 それぞれを読み終わると何となく気分の良い話。 5編の短編の中年男主人公の話。 この作品はお勧め。

下町工場経営者の中年女性の恋話 いつかは恋を

いつかは恋を この作品も女性が主人公。 夫に先立たれて久しく、嫁ぎ先の東京の下町の町工場を支える57歳になった女性の恋話。 高校生で妊娠、堕胎、退学を経て、親元を離れる生活、それが原因で夫が悩み、子供が家を出る。 舅が怪我をしてタクシー運転手と…

別れた息子の自殺の原因を探っていき、生活を失う中年男 乱調

乱調 (講談社文庫 ふ 38-7) (文庫) フランスで一応成功している中年男が、大昔に分かれてしまった息子の自殺の原因を探りに来日。有名ミュージシャンになっていた息子の熱狂的ファンに翻弄され、事件になる。今の生活を失い、結局は、大昔のAVカメラマンに戻…

中年女性の艶話も素晴らしい 密事(みそかごと

密事〈上〉 (中公文庫) (文庫) 密事〈下〉 (中公文庫) (文庫) 文庫本で上下2巻の長編。 珍しく45歳の女性が主人公の艶話。 引退している、高齢になった女性歌手の伝記を書く話を中心にした、 ゴーストライターをめぐる恋話。 女性を主人公にした、藤田さんの…

京都を舞台にした中年男の競馬の装蹄師と染織作家の恋

艶紅(ひかりべに) (文春文庫) 目次があったので短編集かと思ったが、長編だった。 京都の四季の移り変わりを章立てにしてある。 恋もこの章立てに従って変化していく。 藤田さんの得意な中年男の恋話。 この本では装蹄師と染織作家という職業を材料にしてい…

リハビリ中の野球選手とピアニストの恋

求愛 (文春文庫) (文庫) 長期リハビリ中のプロ野球投手とリハビリ中のピアニストの恋。 この作品は、30歳台の有名人男女の恋。 まあまあ面白い。 しかし、やはり藤田さんは50代中年男の恋が良い。 何冊も同じ作家の作品を読み続けると、 作家の書き方の癖と…

中年女性の恋話 艶めき

艶めき 下町に住む中年女性の恋の7話。 藤田 宜永さんには珍しい(?と思うのだが)女性が主人公の7話。 それも面白いことに、東京の下町に住む女性。 1話1話は、人生の機微を感じさせる文章で、それぞれ面白い。 しかし、やはり藤田さんの小説は長編の…

意地を貫く中年男の永年に渡る恋 樹下の想い

樹下の想い / 藤田 宜永 藤田 宜永さんの本を読み続けている。 これで5作目かな。 この作品は、いやらし系(少々)とか、推理小説的な話とは少々違っていた。 花材屋(生け花の材料の花を提供する商売)のオヤジと永年花を納めている華道家元の永年に渡る恋…

連休2日目

昨夜ライブを聞いたし、 どうするかと思っていたが、 毎年行っているからと思い、横浜出掛けた。 遅くなるかと思ったが、 運良く池袋で湘南新宿ラインに乗れた。 早い、特に大崎から横浜までノンストップだったので驚き。 3時半頃に到着。 会場に着いて驚き…

ふらぶれた中年男を元気付ける小説 セカンドライフ

セカンドライフ 理由もはっきりしない申し出で離婚し、 直後にリストラされてしまった58歳男性。 マンションは離婚した奥さんに渡し、 下町の小さなアパートに移り住む。 初めての下町だが、男が変わっていく様子。 友人のすすめでエロ小説を書き始める。 全…

接近遭遇を探す読書の面白さ

先日本屋の平積みで買った本 セカンドライフが非常に面白かった。 著者の別な本と言うことで、今は 愛さずにはいられないを読んでいる。 語り口がセカンドライフとは少々違い、始めは読み難かった。 しかし内容が気になり始める。 愛さずにはいられない は、…