感激のライブ MUSASHI+井野信義(b)

MUSASHI/ 大沼志朗(ds) 広瀬淳二(sax) 雨宮拓(p)  ゲスト:井野信義(b) @ なってるハウス


こんなに素晴らしい演奏になるとは思わなかった。
歴史的な名演というのはこういう演奏か?


MUSASHIの広瀬さん、雨宮さん、大沼さんの双方の音を聞きながらの演奏、
井野さんのバッキングの素晴らしさ。


大沼さんは、初めから飛ばした演奏で、雨宮さん、広瀬さんが続いていく。
初めから違うなと思ったのは、井野さんの参加で低音域のリズムがしっかりと取れているので、
その上で、皆が自由に音を遊べたのかと思う。


井野さんの音は始めは余りよく聞こえなかったが、
段々と慣れてきたのか、2ndステージでのソロは
大沼さんと雨宮さんのメロディをぬって非常によく聴こえた。
この手のフリージャズには非常に合う、好きなようだ。
広瀬さんも、相変わらずのすっきりとした音で、
コルトレーンばりのフリーキートーン、高音域でのソロも凄かった。
雨宮さんも、ピアノの鍵盤全てを使うような演奏、
井野さんのソロでは、ピアノの鍵盤のふたを叩いていたのだろう、
大沼さんと一緒にバッキングのリズムを刻んでいる。
大沼さんは、一瞬足りとも休まず叩きまくる。


こういう演奏は、技術的にもしっかりしたベテランミュージシャン達だから出来る演奏なのだろう。


緊張感のある演奏で、聞いている方も目いっぱいで
終演後、直ぐには動けないほどだった。
なってるハウスは。珍しく満席の客。
満席の客も直ぐには動けない様子だった。


タイコを叩く友人はさすがに演奏の詳細が判っている。
広瀬さんが16ビートでの演奏を始めると、
大沼さんが16ビートでバッキングを始めたり、
雨宮さんが調律の緩んでいるキーも
ここが狂っているよと遊ぶように演奏していた
など、演奏者ならでの気付きがあるようだ。


こういう素晴らしい演奏も、録音として残ることは少ない。
中村和夫さんが一番前で録音していたので、コピーをお願いした。
この録音もその内にCDなどになるのか?


2004年のエアジンでの、
Heinz Geisser&Guerino MazzolaのDUOに、さがゆき(voice) 加藤崇之(g)が
参加した演奏も超人的な演奏だった。
この演奏は、アイラーレコードからMP3でダウンロードできるので、
こういう名演がネットで買えるといいのだが。



追記 2009/4/4
大沼さんも自分の日記のこの日の感激を記録している。
3月28日 なってるハウス@フリージャズドラマー 大沼志朗のライブ日記&音源