エリントンの音楽性の高さとミンガスとの掛け合い Money Jungle

◎◎  Money Jungle


デューク・エリントン,チャーリー・ミングス,マックス・ローチという
今では大御所のピアノ・トリオ
1962年の録音で大昔からジャズ喫茶では良く見かけたジャケット。


演奏は覚えていなかったが
先日,原宿ボロンテールでママが,このレコードを掛けて,
女房と3人で盛り上がったレコード。


エリントンはピアノのテク的には大したことがないと思うが,
音楽としての纏め上げ方が素晴らしい。
この録音は秀逸。


そして,バッキングで絡むミンガスが凄い演奏。
エリントンとミンガスの戦いのような録音。


特に4曲目あたりから演奏が凄くなる。
6曲目,7曲目も凄いが,
9曲目Money Jungleでのバトルが聴き物。


そして10曲目では,全く違った大人しい雰囲気に変わっていく。
カクテルミュージック風のピアノ演奏で始まる。
それでも,エリントンとミンガスの静かな戦いにつなげっていく音楽になる。


マックス・ローチが影が薄くなってしまっているのが少々可哀相。
エリントン,ミンガスという主張の強い二人と一緒だと誰も対抗できないのかな。


ジャケット写真では,
エリントンの指示を聞くように覗き込むローチが前にいて,
後ろで虎視眈々な感じのミンガス
という構図も面白い。


自分が年取ったからか,
昔は,その素晴らしさを感じれなかったのか
こういう昔の素晴らしい演奏を再確認している。


このCDは,先日アメリカのAmazonで安い中古を発見して注文。
送料込みで980円ほどだったが,
日本のAmazonでも新品で990円だから,
日本で購入してもおなじようだ。


安く素晴らしい音楽が手に入ることも素晴らしいことだ。



エリントン音楽の素晴らしさをオーケストラでなく,
エリントンのピアノトリオで再確認できる一枚。


その素晴らしさに二重丸を二つ。