革新的なプロジェクトマネージメント手法な感じ クリティカルチェーン

◎  クリティカルチェーン―なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?


この本も、誰かのブログでの推薦で読んだ。


10年ほど前から有名になったザ・ゴールの著者 エリヤフ ゴールドラット博士の提唱する
制約条件の理論(TOC:Theory of Constraints)をプロジェクト・マネージメントに適用する小説。


大学院のMBAコースで生徒全員の討議で
TOCの考えを使って
生徒である企業の社員の実際のプロジェクトの問題を解決していく話。


授業での問題提起、解決案への教師の誘導方法、
生徒全員での討議などが
目の前で展開されていく小説。
プロジェクトの問題自身が現実的で、
且つ、その問題も変化して行き、
実際の問題を目の前で討議しながら解決していく様子が素晴らしい。


私のように、
システム開発のプロジェクトなどを生業としている人には
身につまされるような、
それでいながら、実際に問題解く手掛かりを示唆してくれる小説。


非常に素晴らしい手法だとは感じるのだが、
方法論としての順序立てての解説がなく、
実際に使おうとすると、
この本だけでは判らないようだ。


ということで、
TOC(?クリティカルチェーン)による
プロジェクト・マネージメントの解説本も注文してしまった。


この本でのメモ。


キーワード:


バッファー:プロジェクト・バッファー、合流バッファー、リソース・バッファー
ボトルネック
クリティカルパスクリティカルチェーン
学生症候群:作業開始までの余裕のために、開始遅れ
バッファーは消費されるのみの(余裕があるとそれなりにゆっくり仕事する)で、早く終わってもバッファーは増えない
プレッシャーは逆効果


TOC理論では下記の様子。
ステップ1:制約条件を見つける
ステップ2:制約条件を徹底活用する
ステップ3:他の全てを制約条件に従属させる


”職業としてのプログラミング”から http://proger.blog10.fc2.com/blog-entry-60.html
・まず細かいマイルストーンをなくすところからはじめます
・そして個々のステップは最小の見積もりでスケジュールを立てる
・細かいマイルストーンはなく、大きな単位でのおしりや、
複数の作業が合流するところだけにポイントを置く
・この時、個々のステップはぎりぎりの見積もりで引かれたものなので遅れる可能性は従来より高い
・そこで、このポイントに大き目のバッファを置く


最終の解説から:

エリヤフ・ゴールドラット博士の提唱する制約条件の理論(TOC:Theory of Constraints)は、「システムのアウトプットは、その最も弱い部分の能力で制約される」というものだ。

この文章は当たっているように思う。


この最後の数ページの解説が
方法論というのか全体像、
変化してきている現状のクリティカルチェーンの方法論の
解説になっている。



今後は、ザ・ゴールのシリーズや
既に注文したクリティカルチェーンの解説本を読んで
TOC,クリティカルチェーンを理解しようと思っている。