書籍

白昼の死角:経済犯罪の面白さ

◎ 白昼の死角 読み始めて、昔テレビでドラマで見たことがあるような気がした。 法律の穴をくぐって、経済犯罪を起こしていく話。 終戦直後のどさくさの時代に、 東大でも天才と言われいる学生を中心に 知恵で生き延びていく道を探す。 しかし方法は金貸しに…

音楽を理解する脳の仕組みが判る本:音楽好きな脳―人はなぜ音楽に夢中になるのか

◎ 音楽好きな脳―人はなぜ音楽に夢中になるのか 何故、素晴らしい音楽を感じるのか? 1.音は耳から入ってくるので、耳の中に切っ掛けの仕組みがあるはず。 2.どういう音の連なりを良いと思うのかは倍音と関係がありそう。 1の回答の切っ掛けが、この本に…

音楽家と脳の関係 ピアニストの脳を科学する

この記録は2013年に書き、そのまま放置してあったが、公開。 その内に見直し、修正しよう。 2018/1/15(月) - ◎ ピアニストの脳を科学する 超絶技巧のメカニズム この本も非常に面白い。 音楽も好きだし、脳とか心理学も好きな人にはお勧めの本です。 はじめ…

まだ続いていた24巻まで 懐かしいエロ本の”女薫の旅”

【女薫の旅】 著者:神崎京介 2007年6月初めに、女薫の旅の続編が出版されていることを知り、購入、完読。 19巻目から24巻目までの6冊。 ・文庫19巻−女薫の旅 奥に裏に ・文庫20巻−女薫の旅 空に立つ ・文庫21巻−女薫の旅 八月の秘密 ・文庫22巻−女薫の旅 十…

また素晴らしい推理小説を読んだ 翳りゆく夏 赤井三尋作

◎ 翳りゆく夏 (講談社文庫) 背表紙の江戸川乱歩賞受賞に魅かれて、 何気なくブックオフの108円本で買った。 面白かった。 新聞社で窓際に追いやられて元記者が20年前の誘拐事件を解決する。 この事件を再調査する切っ掛けも面白く設定されているし、 再調査…

傭兵のハードボイルド小説 傭兵代理店 悪魔の旅団

◎ 傭兵代理店 悪魔の旅団(デビルズ・ブリゲード) (祥伝社文庫) また新たなハードボイルド・シリーズをブックオフの108円本で発見。 久々に、新たなハードボイルド作家を探し当てた感じ。 渡辺裕之という作家の傭兵代理店というシリーズで、 11巻あり、新傭…

ブルースファンには絶対お勧めの漫画 俺と悪魔のブルーズ

◎ 俺と悪魔のブルーズ コミック 1-5巻セット この漫画も作者も全く知らなかった。 たまたま無料Kindle本で見つけて、1巻目を読み、全巻購入した。 現在、Kindle本では無料ではないようだが、 ヤングマガジンのサイトでサンプルは読める。 漫画内では、主人公…

福袋購入行列での中年が遭遇する事件 喜の行列 悲の行列

○ 喜の行列 悲の行列 上 (講談社文庫) ○ 喜の行列 悲の行列 下 (講談社文庫) この本を、前から知っていたが、ブックオフで108円だったので購入。 久々の藤田宜永さんの小説。 藤田宜永さんの作品で好きなタイプの艶話ではなく、探偵物に近い話。 60歳で定年…

文明は破滅へ向かっている 暴走する文明

◎ 暴走する文明―「進歩の罠」に落ちた人類のゆくえ ゴーギャンの 「われわれはどこから来たのか? われわれは何者か? われわれはどこへ行くのか?」 と言う言葉から始まる。 地球、人類の成り立ちから説明が始まり、 どこから来たか、何者かに答えを出そう…

フィリピンがよさそうだ 日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」

◎ 日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」 (集英社文庫) 移住の話かと思って購入したが、 フィリピンで困窮陥ってしまった5人の日本人の話。 著者は「海外で経済的に困窮状態に陥っている在留邦人を『困窮法人』」と定義。 主にフィリピンの女性…

スポンサーを付けての旅の参考になる わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか?

○ わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか? (幻冬舎文庫) これは面白いかなと思って、前に購入してあった本。 世界一周するのが夢だった女子大生”はあちゅう”が、 スポンサーを探し回って、 卒業直前に世界一周、 それも70日間で、一人で旅行する話。…

日本には危ないことだらけ 下流老人

◎ 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃 (朝日新書) 3ページ目「はじめに」 近く老後を迎える人々の生活にも貧困の足音が忍び寄っており、「一億総老後崩壊」ともいえる状況を生み出す危険性が今の日本にある 4ページ 各社が報じている以上に、日本の高齢者の格差…

独特な作風 桜庭一樹 ばらばら死体の夜

○ ばらばら死体の夜 (集英社文庫) また桜庭一樹の本を発見して読んだ。 桜庭一樹は面白い作家だ。 私の男で、その変わった作風というのか話の流れに面白さを感じ、 丁度映画化されたので、その映画、私の男も見た。 しかし、映画は少々違うかなと思った。 桜…

歴史的事象と経済のかかわりが判り易い 世界で一番おもしろい「経済地図」

◎ 世界で一番おもしろい「経済地図」 (青春文庫) たまたまブックオフの108円本で購入。 ハウツー本で余り期待していなかったが、素晴らしい本。 政治、技術革新などから経済的変化、世界情勢の変化などの説明。 非常に判り易い。 個々の文章は判り易いのだが…

日本語の勉強をしないと 日本語の歴史

◎ 日本語の歴史 (岩波新書) 感激的な日本語の歴史。 はじめに的な、最初の章”日本語がなくなったら”5ページ目 母国語を失うということは、物の考え方、感じ方を失うということ。大げさに言えば、具体的で感覚的な日本文化が消えている から始まり、 6ページ…

面白い切り口の小説 噂の女 奥田英朗

◎ 噂の女 金曜日に空き時間に寄った本屋で購入。 読み始めたら面白く、読み進んでしまった。 10章の小さな話から成り立っている。 短編集かと思ったら違っていた。 アプローチ、語り方が面白い。 貧しい家の目立たない女子高生が短大で派手になり、 考え方、…

「暗黒のL.A.」4部作の1作目 ブラック・ダリア

◎ ブラック・ダリア (文春文庫) 「暗黒のL.A.」4部作の1作目。 1947年1月15日に発覚した、未解決の殺人事件を題材にした刑事小説。 やっと読み終わった。 中盤後に主人公の刑事がおかしくなって、 刑事部署から追われて、制服警官でありながら 一人で事件を…

丹波大介の活躍 火の国の城

◎ 火の国の城(上) 火の国の城(下) 忍者丹波大介 の続編のような感じの作品だった。 丹波大介が主人公だが、 徳川家康、豊臣家を取り持つ加藤清正の苦労、亡くなるイキサツなども 歴史を感じる話だ。 「蝶の戦記」「忍びの風」「忍者丹波大介」「火の国の…

歳とったら好きなことして自由に暮らそう 独居老人スタイル

◎ 独居老人スタイル この本もどこかのブログで見て、図書館で借りて読んだ。 人気があるようで、図書館予約10名ほどで、2,3か月の待ちだった。 16名の自由に好きなことして一人暮らす老人へのインタビュー記事。 歳とっても、好きなことして暮らせばいいよ…

謎解きが面白い作品 和解せず

◎ 和解せず (光文社文庫) 私は、藤田宜永さんの作品には、 探偵物と艶っぽい小説(艶物)があると思ってて、 艶物の作品が好きだ。 藤田さんは中年頃から艶物を書き始めたようで、 自身の執筆時の年齢に近い職人が主人公で、 その職人もそれぞれの小説で違っ…

商売人の教科書になりそうな どてらい男

◎ どてらい男(文庫本、全11巻) 花登筺の1972年の作品 昭和10年に福井の田舎の小学校しか出ていない山下猛造が 大阪立売堀の機械問屋 前戸文治商店に丁稚として働き始め、 経営者の不条理と闘いながら売上を伸ばし 自分の問屋を経営していく物語。 商売のコ…

自分の利益しか考えない社長とへつらう社員  背徳社員

○ 背徳社員 (徳間文庫) / 渡辺 一雄 著 この著者も本も知らなかったが、ブックオフの108円本で購入。 大企業の社長の死体発見からの出だしで、推理小説家と思ったが、企業系の物語。 貧しい家の少年が、大企業の娘婿になり、社長になる。 それも女漁りと私欲…

複雑な登場人物のアメリカ刑事もの ホワイト・ジャズ

◎ ホワイト・ジャズ 題名だけをみて購入。 700ページ近い、分厚い文庫本。 暗黒のLA4部作というシリーズの最後の4作目だそうだ。 1作目から、ブラック・ダリア、ビッグ・ノーウェア〈上〉、〈下〉、LAコンフィデンシャル〈上〉、(下〉というシリーズ。 LAコ…

歴史を知る旅のようだ 「日本の路地を旅する」

◎ 日本の路地を旅する 渋谷や新宿の横丁の飲み屋街の話かと思って購入した本。 路地とは、部落などの別名だった。 書名を見て、中上健次の本をと言った女房が合っていた。 最初の”プロローグ”では中上健次の墓地訪問から始まっている。 著者の上原善広さんは…

破戒 島崎藤村

◎ 破戒 ブックオフで108円本で見つけて購入。 島崎藤村の破戒は、多分、小学校の勉強で名前だけ知っていた。 内容は差別の話で、驚き。 明治時代の小説なので、 ”新平民”などという多くの言葉、漢字、仮名遣いなどが判り難いが 読み進んで判ってくる。 新平…

丁寧に組み立てられた話 幻夜 東野圭吾

◎ 幻夜 ブックオフで108円だったので、購入し読んだ。 久々の東野圭吾の作品。 余り期待していなかったが、非常に面白い。 文庫本で800ページ近い大作だが、 初めから終わりまで、どうなるのか飽きさせない作品。 通勤の行き帰り時間+昼休みの時間で、1週間…

現在の資本主義の問題点の的確な解説 資本主義の終焉と歴史の危機

◎ 資本主義の終焉と歴史の危機 (集英社新書) この本も、誰かのブログで紹介されていて読んだ。 前から疑問に思っていたことがいくつか解けた。 製品、サービスのコストは殆どが人件費で、 製造業などはもう随分前から中国が工場と言われて海外へ。 その中国…

一族の物語 赤朽葉家の伝説

◎ 赤朽葉家の伝説 映画が評判とのネット記事から原作本 私の男 を読んで感激。 その解説から、この本、 赤朽葉家の伝説 を読んだ。 1953年から始まる、祖母、母、自分の3代に渡る女性を中心にした一族の物語。 サンガとかノブセ、サイガイと呼ばれる山に住む…

非常に新鮮な話の展開方法 私の男

◎ 私の男 (文春文庫) ネット記事で海外映画祭で非常に受けている映画として紹介された「私の男}。 その直後に本屋でたまたまこの文庫本を発見し購入。 何気なく購入し、何気なく読み始めた。 初めは不思議な話。 不思議な親子、父娘。 何だか変な感じ。 第…

山一證券経営破たんの原因追究の記録 しんがり

◎ しんがり 山一證券 最後の12人 この本も、どこかのブログで紹介されていて、 図書館で予約し、可也待って読んだ。 素晴らしい行動の記録。 社員が自らが破たんの原因”簿外債務”の原因調査をした記録。 山一の破たん、倒産ではなく、大蔵省から命令されて…