電子書籍リーダーの使い勝手

Kindleで初めて長編小説を読んだ。
2,3時間で読み終える短編の本は既に数冊読んだが、
長編(?)の推理小説は初めて。


国境事変 という在日朝鮮人と警察が絡む事件。


内容はまあまあだが、
やはり紙の書籍と電子書籍での読書方法は違うようだ。


文庫本だと、420ページなので、まあ長編なのだろう。
紙の本の場合は、どの辺りを読んでいるか自分で実感できる。
ページをめくって行くことで、読み進む実感がある。


電子書籍リーダー、私の場合にはKindle Fire HDだが、
機器を縦にするか横にするかで、
ページ数も変わるのだろう、
全体の何パーセントの位置かが表示されている。


推理小説では関係ないが、
ビジネス系、技術系などの書籍の場合は、
各ページの下とか上に、第何章と章タイトルなどが出ているので、
全体的な感じが判る。
また目次にも直ぐに戻れる。


推理小説などの場合には、
登場人物一覧とか関連地図などが本の始めのほうにあり、
こういうページに良く戻って、
誰だっけ、何処だっけと
確認しながら読み進むことがある。
海外の推理小説では登場人物一覧は頻繁に参照する。


使い慣れていないためだろうが
目次のいっぺんに戻れない、
付箋を付けた場所にも即戻れない、
そういうページに戻った場合に、
今まで読んでいたページに直ぐに戻れない
などと感じた。


多分使い方の理解不足で、
本当はこういう機能があるのだろう。
しかし、こういう機能はリーダー、機器によって使い方が違うはずだ。
紙の書籍の場合は、この手の機能は統一されていて、
書籍とか出版社などが変わっても、同じ感性で使えるはずだ。


この辺が、電子書籍リーダーの弱点と感じた。


今回は推理小説なので、余り付箋は付けなかった。
これがビジネス書、技術書の場合は、
沢山の付箋、コメントを書き込むため、
電子書籍は非常に使い易いはず。
Kindleの場合は、これらの付箋、コメントを
AmazonのWebサイトで確認、修正、一般公開などができるので、
この辺が便利。


紙の書籍の場合には、自分の気になる部分を探すときに
本の真ん中辺のページで、左側の中ほどに書いてあった、
などの記憶、つまり書かれていた場所を何となく記憶していて
その記憶を頼りに、文章を探し出すことがある。


これは、メールなどを探し出す場合に、
3ヶ月くらい前の誰からのメールなどという記憶で探すケースと似ていると思う。


もっともっと人間の読書方法、記憶方法などを研究して
電子書籍電子書籍リーダーソフト/機器への変更が必要だと感じた。


同時に、人の読書方法も変化するのだろうなと思う。


PCの発達で文章を手書きで作成するチャンスが減り、
ネットの発達により手紙からメールへと変化し、
携帯電話の発達、普及で、どこに居ても連絡がつき
人の生活、生活習慣などが変化した。


ネットを使うようになってから、
文章の書き方も変化したと感じている。
昔の手紙などの文章と現在のメールの文章は
書き方が違うはずだ。


電子書籍も同じ道をたどるのだろう。
人の読書方法を変えるだろう。
同じように作家の文章の書き方にも変化があるだろう。