シリコンバレーでの起業が想像できる シリコンバレー精神

◎  シリコンバレー精神 -グーグルを生むビジネス風土 / 梅田 望夫


野口 悠紀雄さんの アメリカ型成功者の物語を読んでから、シリコンバレーに興味を持って、
梅田さんのこの本を読んだ。


1996年から2001年の梅田さんのシリコンバレーでの経験を書いたものと
2006年のこの文庫本化での長い後書きからなっている。
前半の部分も面白いが、
長い後書きが総まとめのようになっていて、ここが一番面白い。


前半でもシリコンバレーでの起業活動の様子は判るが、
後半の部分で”シリコンバレー精神”は理解できる。


起業でのもがき苦しむ様子を、”泥の中を通り抜ける”と言い表わし、
”手探りで困難に立ち向かう”ことを楽しんでいる、
というのがアングロサクソンの行動文化と言われているようだ。
京大教授の中西 輝政さんの なぜ国家は衰亡するのか (PHP新書) に書かれているそうだ。
これは確かにアメリカ人の不屈の精神というか、何となく当っているようだ。
日本では一回でも失敗すると、中々再起を認められないからな。


1996年頃からのインターネットの歴史のような感じもする。
ポイントキャストなど懐かしい名前が沢山挙がっている。
あのプロジェクトで何とかなっていたはずなのにと思いながら読む。
あの当時は日本でも何とか当りがないかと思って、
沢山のプロジェクトを紹介していたのだが。


この本を読んで、もっとシリコンバレーというかアメリカに興味が沸いてきた。