人々を主体の藤原新也のアメリカ日記

△  アメリカ日記 / 藤原 新也 (著)


1988年9月から1989年3月までの7ヶ月掛けて
ロスアンゼルス->サンフランシスコからニューヨーク,
キーウェストー>ニューオルリンズ->エルパソ->ロスアンゼルス
アメリカ合衆国を1週する旅行の記録。


初めのロスアンゼルスには1ヶ月以上滞在し,
サンフランシスコにも1週間以上滞在,
シカゴには2週間,ニューヨークにも1ヶ月以上滞在し,
ここまでで180ページの本の150ページを費やしてしまっている。
キーウェストの次はグランドキャニオンに至る道の話が一日分の日記で終了。


アメリカ1周旅行の日記だと思って読むと少々違う。
初めの方は,まだ旅行記風だが,
藤原さんは人に興味があるようで,
旅行記というより,途中でであった人からの思い,考えが主体の文章。
従って,アメリカを1周しているにも係わらず,
田舎の様子とかではなく,都会とか人々とのつながりが好きなようだ。
しかし,藤原さんは昔はアジア系から始まっているはずなのに??


本の中盤からは,この前に読んだ”アメリカ”と似たような文章,内容になってくる。


この本でもあとがきが面白い。


あとがきによると,藤原さんのメモ書きを”翻訳家”が読み直して書籍になったそうだ。
だから,メモのない都市,場所の情報は欠落などしているだろう。


しかし写真集のアメリカンルーレットの写真を撮ったときの旅行だろうから,
あの写真集の写真を撮ったときの様子とか,場所の話を読みたい。



参考:
◎ アメリカ
◎ アメリカン・ルーレット