数作品でいろいろな角度から読める 堀部安兵衛

◎  堀部安兵衛 (角川文庫)


池波正太郎の作品では堀部安兵衛が出てくる作品が幾つかさるようだ。


始めに読んだ池波正太郎作品のおとこの秘図〈上〉では、
徳山権十郎が5歳の時に
堀部安兵衛が助太刀する高田馬場での決闘を見る場面から始まる。
この本では、その後も、何度か堀部安兵衛が登場する。


先日読み終わったおれの足音―大石内蔵助でも、
当然だが、19歳の堀部安兵衛に金を貸し、
それが縁で堀部家の養子になって赤穂浪士になる。


今回読んだのは、堀部安兵衛の幼少からの一生。
戦国武士から、サラリーマン的になってしまった武士の時代への変化が
今の時代でも同じようなことがありそうで面白い。


徳山右近が出てくるが、これは徳山権十郎の腹違いの兄だった。


それぞれの作品の人物、登場時期を書き出していくと、
時代の流れが判りそう。


一人の人物を中心にいろいろな方向から見たような気がする。