日本を滅ぼす官僚システムの解説書 官僚の責任

◎  官僚の責任


去年半ば、2011年7月に出版された、
現役官僚が書いた、官僚/官僚の仕掛けの問題を指摘した本。
但し、著者 古賀茂明さんは、この本の出版直前に辞任させられた。


著者は国家、国民のために働くために通産省に入省したが、
官僚、官僚組織の問題に気が付き、
その改善に努めていたが、
政府の弱さで上手く行かず、
結局辞職させられる。


この本を書き上げた時点で辞職勧告を受けたということで、
あとがきの後ろに、
”あとがきを書き終えたあとで”
とういう1ページで辞職勧告の状況が書かれている。


こんな本を書く著者はどんな人なのかと思っていたが、
先日、朝だか昼だかのテレビ番組で解説者として出演していた。


これだけ内部問題を適格に指摘している人を
最終的には辞任させたが、
押さえ付けず、出版も出来ることも
官僚、政府も余裕はあるようだし、
マスコミも未だ使おうとしている。


しかし、この本にあるように、
国家財政は危機的状況で、
政治家、官僚も危機対応ができず、
同じ対応方法で、福島原発を地球の危機まで引き上げてしまい、
直に日本は世界から責められるとも思う。
対応方法を責められるだけでなく
国家としての自主管理を引き剥がされるようにも感じている。
他国が、日本の原発管理・運営を許さない時が直に来ると思う。


何年か前に、
”日本という国家は20年か30年以内に消滅する”
と、中国や韓国の政治家が言っている
という記事を読んだことがある。
それも2つか3つ。
そのときは何を言っているのかとも思ったが、
この本を読んだり、
現状の福島への対応などを考え合わせると、日本の将来は暗い。


官僚になる若者も、
始めは国家・国民のために国家公務員になった
との気概を持っているが、
永年官庁で働くと、
組織の働き方に毒されて、
現状の官僚のやり方になっていくという。
残念な限りだ。


私のような、永らくIT屋をやっていた人間は
日本を変えるなどという仕事には向かないだろうな。
協力はできるが。


マスコミの報道に惑わされず、
この本のような真っ当な意見を読んで、
日本を変える若者に出てきて欲しい。


もしくは政治家/政府がしっかりして、
この著者のような人を活用して、
日本を変えて欲しい。


今のままでは、日本の未来は暗い。



今回も読書中に沢山付箋紙を付けたが、
ここへの転記は止めよう。