歴史の部分は面白い 暗号 情報セキュリティの技術と歴史

◎ 暗号 情報セキュリティの技術と歴史


この本も、誰かのブログで推薦されていて図書館で借りて読んだ。
1996年の出版を、今年6月に文庫本化。
内容は最新情報で訂正されているそうだが、
CALSとか一部の話に古さを感じさせる部分もある。


暗号の話ばかりかと思ったが、
副題に”情報セキュリティの技術と歴史”とあるように
歴史的な話は面白い。


暗号の説明も、判りやすく、易しく説明とあるが
やはり暗号部分の説明は読むのが面倒。
少々気を入れれば判るのだろうが、
通勤電車内で読むには少々きつい。


情報セキュリティの歴史だけをまとめると面白いと思った。


80ページにある、
脅威に対する日本、北米、欧州、豪州の認識の相違が面白い。
日本は永らく単一民族国家だったので、
故意の犯罪・事件への脅威よりも
故障、過失、災害が高く意識されている。


海外では故意の脅威が高く、
この辺の意識が情報セキュリティに対する対策では、問題になるはずだ。


インターネットで世界中がつながった世界なので、
日本人の意識での対策では用を成さなくなる。


情報セキュリティというと、
ソフトとか機器などの話に偏ってしまうが、
実際には、各人のリテラシー向上の方が重要だ。