日本を改善するために読むべき本 電力危機をあおってはいけない

◎  電力危機をあおってはいけない


この本も誰かのブログで知った。

本書の狙いは日本の電力政策について、その場の空気や政治状況に流されるのはなく、事実とデータに基づいて戦略的に方針を立て、日本にとっての最適解とは何かを読者の皆さんとともに考えていこうとすることです。イギリスに源流を持つシステム分析の思考法を、今、目の前にある危機と、日本の国家としてのエネルギー戦略にあてはめていこうとする、一種の思考実験と考えていただくと良いかもしれません。

このように巻頭にあるように、
雰囲気に流されることなく、データなどの事実に近い情報に基づいて
冷静に判断しようという内容。


特に、最近のマスコミの意図的な感じの誘導とか
無思慮な報道は問題だと思う。


本書の内容は、
多くのデータ、海外の事情などを紹介しながら
見解を述べていく方法。
これがシステム文政の思考法なのかな。


この本では、分析を述べて、
その理由はとしてデータを示している。


自分としては、最初にデータを紹介し、
その分析、見解を示していく方が判りやすいように思うのだが。


最終的、最終章でエネルギー政策に戦略的思考として
著者の意見がまとめられている。
ここから読み始める方法もありかと思う。


最終章の意見としては
1.最終処理方法が確立できていない状況では原発は削減するしかない
2.しかし国家としての安全保障を考慮するとマスコミ上で真剣に討議し
  世界に日本が思慮深く原発を削減することを示すべき
3.電力の不足分は石炭、天然ガスの火力発電しかない。
4.そのためには、CO2削減のための省エネルギー技術の推進が必須
5.日本では水力発電以外の自然エネルギーはコスト的使えない。
  この辺の推進は官僚の金のばら撒きでしかないので、中止すべき
6.現状の地域独占の電力供給でなく、電力政策に関する見直しが必要


本書は、230ページほどで、
文章も判り易く、
読むのにも時間は掛からない。
多くの人に読んで欲しい本です。


感情的に原発反対というだけでなく、
原発の仕組み関連の本や、本書のような本で
もっと国民が勉強して、自分判断できる力をつけるべきだろう。
それが日本の改善に繋がると思っている。