魔女の盟約 スピード感、展開の面白さ、意外性などハードボイルドとして申し分なし

◎ 魔女の盟約


前作 魔女の笑窪 の引き続きで読んだ。


前作は終わりがあっけなかったので、次作であるこの本は余り期待していなかった。


前作も中盤から後半になって面白く盛り上がったのに、
最後がなんだと思った終わり方だった。
しかし、この作品は素晴らしい展開。


悲惨な過去を持つ女性が、前作の事件から逃げるために釜山に滞在。
意外な殺し屋に襲われ、上海に逃げ、そして日本へ戻り、
前作のカラクリを解決する話になっていく。


この次作の面白さは、前作を読んでいないと判らない。
2つに分けた作りも面白い作品。


主人公が女性なので、女性的な微妙な感情も少々あり、
日本だけでなく韓国、中国の裏社会の情報など、
幅広い知識が必要だろうなと思うと感心する作品。


アジアに範囲を広げることで、面白さも広がっている。


新宿鮫シリーズなどと違った面白さ。