現在の資本主義の問題点の的確な解説 資本主義の終焉と歴史の危機

◎ 資本主義の終焉と歴史の危機 (集英社新書)


この本も、誰かのブログで紹介されていて読んだ。


前から疑問に思っていたことがいくつか解けた。


製品、サービスのコストは殆どが人件費で、
製造業などはもう随分前から中国が工場と言われて海外へ。
その中国も人件費が上昇し、製造は人件費の安い他の国へ移っていく。


経営者としては当然の対応。
だが、最終的には、どこかで行き止る。


自国内だったマーケットも、外国へ広がり、
陸続きの国々へ広がり、海路を経て、遠い海外へも広がった。
しかし、ここで地理的・物理的マーケットはいっぱいになってしまった。


これを解消するためにアメリカ、
電子・金融空間を作り出し、
グローバル化として国を超えたマーケットを作った。


しかし、これもアフリカのグローバル化が言われ始めて、
そろそろ先が見えてきた。


資本主義に行き詰まりが見え、
歴史的に見ても、資本主義の終焉は明らかで、
現在の成長を目指した経済施策は一時しのぎの政策でしかない。
時代が変わるまでは、ゼロ成長が続くだろうとのこと。


著者も資本主義の次の世界は判らないが、
資本主義の崩壊ダメージを少なくするためにも、
経済成長路線を止めて、
ソフトランディングさせるべきとのこと。


内容の濃い本で、読み直さないと上手くまとまらない。
しかし、資本主義の終わりは理解できたし、
私の人生中には、現状の問題は解消しないだろうとは理解できた。


やはり金を主体にした生活、物中心の生活はやめて、
もっと自然、ソフト的な世界に生きた方が良いのだろう。


自然回帰、農業、自給自足などが人の本来の姿のようにも思う。


この本を、もう3,4回読まないと。