複雑な登場人物のアメリカ刑事もの ホワイト・ジャズ

◎ ホワイト・ジャズ



題名だけをみて購入。
700ページ近い、分厚い文庫本。


暗黒のLA4部作というシリーズの最後の4作目だそうだ。
1作目から、ブラック・ダリアビッグ・ノーウェア〈上〉〈下〉LAコンフィデンシャル〈上〉(下〉というシリーズ。
LAコンフィデンシャルは、キム・ベイシンガー出演で映画化されている。



可也期待して読み始める。


目次の後ろに、例によって、登場人物の列挙。
まあ、これは普通。


読み始めると、書き方に慣れるのが大変。


主人公デビッド・クラインの思っていることを、
台本のように、書き綴っていく書き方。


例えば、

すすり泣き。
プラスナックルをはめる。「そうだな?」
さらにすすり泣き。
腎臓に何発か−−ナックルが贅肉を切り裂いた。



思いの部分も、”―”や”=”で区切られている。


この書き方に慣れるまでが読み難い。


海外のミステリー系では当たり前だが、
横文字の登場人物名に慣れるまでも大変。


また登場人物が多く、
セリフを言う人、その時の感情で、相手の呼び方が違う。


登場人物一覧に付箋を貼って、いつでも参照できるようにして読んだ。



これらに慣れてくると、話が段々と面白くなってきて、
その内容の複雑さ、残忍さ、謎解きの面白さにはまってきた。



巻末635ページから35ページもわたる、
1928年から1959年までの、物語の年表も凄い。
物語だけでなく、当時のLAの実際もそうでなかったのかと思われる。



この本を完読後、1作目を注文した。


映画 青いドレスの女のイメージに似ていると思ったが、
時代、場所が似ているだけかな?



暗黒のLA4部作
ブラック・ダリア
ビッグ・ノーウェア〈上〉〈下〉
LAコンフィデンシャル〈上〉(下〉
ホワイト・ジャズ


これもお勧めの本です。