白昼の死角:経済犯罪の面白さ

◎ 白昼の死角 白昼の死角 (光文社文庫)



読み始めて、昔テレビでドラマで見たことがあるような気がした。


法律の穴をくぐって、経済犯罪を起こしていく話。
終戦直後のどさくさの時代に、
東大でも天才と言われいる学生を中心に
知恵で生き延びていく道を探す。


しかし方法は金貸しになり、
金の回し方が上手くいかなくなり
線が細い天才リーダーは、結局自殺。


その後を継ぐのは天才的な詐欺師で、
いろいろな設定での手形パクリを中心にした犯罪でのし上がっていく。


彼の編み出す緻密な計算に基づいた犯罪、
その法律の盲点を突く手口、相手の心理の読み方、
共犯者、女性達の感情までを絡めた
非常に良くできた話。


始まりの天才の部分は、
実在した光クラブという経済事件を元にしているそうだ。



映画化、2回のテレビドラマ化もされているとのこと。
映画、ドラマも見てみたい。


1959年から1960年の週刊誌連載小説だったそうだ。
久々にスカッとする、経済犯罪小説を読んだ。
著者:高木彬光の他の本も読みたくなった。