君たちに明日はない 垣根涼介

君たちに明日はない


リストラを生業としている会社の社員の話。
垣根さんの著作だから、ハードボイルドを期待して読んだのに、
驚いた。
企業から依頼されて、
リストラのために、その会社の社員と話をしていく内容。
全くハードボイルドでない。


垣根涼介さんは、
2000年に”午前三時のルースター”でデビューし、
サントリーミステリ賞受賞。
2作目は”ヒートアイランド”。
2003年の3作目”ワイルド・ソウル”で
大藪春彦賞吉川英治文学新人賞日本推理作家協会賞
その後も、”ヒートアイランド”の続編の”ギャングスター・レッスン”と
ハードボイルド著作が主だと思っていた。
それが、この本は、普通のサラリーマン本というのか、
恋愛系というのか、その落差。


この本も読み終わってみると、
ダメな会社にいつまでもしがみ付いてもダメでしょう、
と言っているようで、中々面白かった。
淡々とした語りで、まあまあでした。


ここ1ヶ月ほどで、垣根さんの10作品中、7作を完読。
一人の作家の作品を続けて読んでいくと、
作風が判ってきて面白い。
結構、同じ小話(小道具)を何回か使っている。


後3作は、
サウダージ
ゆりかごで眠れ
真夏の島に咲く花は