ネットで旧態以前とした業界へ切り込む思いが伝わる 生命保険のカラクリ

◎ 生命保険のカラクリ


大西さんのブログで紹介されていて直ぐに購入して読み始めた。


序章が素晴らしい。
保険という非常に古い体質の業界へ,ネットで切り込む熱い思いが伝わってくる。


自分でも,10年前にアメリカの損保会社が日本で新しい損保を始めるというので
会社立ち上げから参加したが,
保険という業界は全く違っていた。
新しいという定義が保険料が数パーセント,0.001%程度の違いで,
ビジネスプロセスも何も全く同じ。


10年も経てば業界は違うのだろうが,
ネット専業の保険屋さんというのは素晴らしい。


しかし,ネットだけで生命保険契約をするには,
生命保険の約款などが複雑怪奇で
一般の人には生命保険に対する知識が不足している
ということで書かれた本だろう。


1章以降では,生命保険について判り易く書かれている。
それでも,多岐に渡る保険の仕掛けなので,後半では判らなくなってくる。
本当に生命保険を判るには,再読,まとめ直しが必要だと思う。


オビに書かれている「生保業界の”裏のウラ”」という文句は間違いだと思う。
この著作は,ほとんど一般にも公開されている書籍,情報を
まとめなおしただけだと思う。
但し,このまとめ直しが大変な作業だと思う。


殆ど生命保険を理解していると思えない,最近の保険のオバサン達”こそが
この本の読者ではないかな。
こういう人たちが自分の売っている商品を正しく理解して,
買い手の必要な保険を作って欲しい。


この本の序章を読んで,著者の立ち上げたライブネット生命保険に興味を持った。
保険そのものだけでなく,ネット専業の生命保険会社への興味。
仕事を一緒にできないかとも思ったが・・・・
ネットを使って,日本の生命保険会社が世界で保険を売ったりできたら面白いだろうな。
10年前に損保会社に在籍していたときにも考えたことだ。


著者,岩瀬 大輔さんのブログ 生命保険立ち上げ日誌



大西さんのブログを再度確認すると,タイトルがケータイよりはセイホのほうがガラパゴスみたいだ
保険会社は確かにガラパゴスなんだが,
私の経験したアメリカの大手損保会社も10年前にはガラパゴス化していました。
自国内しかターゲットにしていない保険会社がガラパゴス化するのだろう。
当時でもAIGチューリッヒなど海外へ進出している保険会社は
かなり先進的な方針で営業,商品開発をしているようです。