中年女性の恋話 艶めき

艶めき
下町に住む中年女性の恋の7話。
藤田 宜永さんには珍しい(?と思うのだが)女性が主人公の7話。
それも面白いことに、東京の下町に住む女性。


1話1話は、人生の機微を感じさせる文章で、それぞれ面白い。
しかし、やはり藤田さんの小説は長編の方が好きだ。


ここ1ヶ月くらいで、既に数冊の藤田さんの作品を読んだ。
”二人の会話を風が持っていった”という言い方を、
初めて読んだときは、面白い言い方だなと思ったが、
今回の”艶めき”で、同じ言い回しを2回も見た。
作家も文章のストックを使いまわしているようだ。


藤田さんの長編は、
沢山の話が組み合わさって話が展開していく。
人生の機微を感じさせる言葉と共に、
中年には楽しい小説だ。