昔のスパイがよみがえる 狼でもなく / 志水 辰夫

○ 狼でもなく / 志水 辰夫


ベトナム戦争時代の仲間から事件が展開していく。


先週までに読んだ、飢えて狼裂けて海峡は非常に面白かったので、
その期待で読んだら、少々ガッカリ。
伏線とか話の仕掛けが少ないのか????


ベトナムと逃れるときに隠してきた財宝を日本へ持ち込む話。
始めは金塊500キロだから凄いが、
後半になるとドルになって、それも50万ドル。
50万ドルをアメリカの元スパイ組織とヤクザが追っかけるが、
1ドル100円換算では、5000万円。
1986年に最初の出版なので、倍の換算でも1億円。
何人もで命を賭ける戦いは、何となく??
設定が少々甘いように思う。


本当は処女作の飢えて狼の次の作品で
本当は没作品だったような後書き。


他のハードボイルド作品と較べると程々の出来なのだろうが、
前に読んだ作品が良いと、次に読むのと比較されるから小説家も大変だ。