志水辰夫

引き込まれるハードボイルド オンリィ・イエスタデイ / 志水辰夫

◎ オンリィ・イエスタデイ / 志水辰夫 久々に志水辰夫の本を読んだ。 1987年に発表された作品だそうだが, 22年前の話は全く色あせていない。 人に合わず,電話にも出ないで,2ヶ月間こもって書き上げたということで, 内容的に良く練られていて,どんでん返…

痛快な謎解きハードボイルド 背いて故郷

◎ 背いて故郷 何冊目になるのか志水辰夫の作品。 この作品も面白かった。 1985年に発表された作品のようだ。 当時は仕事でも忙しくて, この手の本を読む時間がなかったのか志水さんの名前を知らなかった。 この話もまた船が出てくる。 私が志水さんの面白そ…

宗教から古代からの超人の話へ 滅びし者へ

◎ 滅びし者へ /志水 辰夫 この本も面白かった。 3年で陶芸を極めた若者が,実は太古からの超人の血筋などと 時代が遡り,地域も京都,越前,中国など,陶芸,宗教,政治と話が広がっていく。 設定も広く,仕掛けも多く, ハードボイルドというのかミステリー…

世界を駆け回る歴史的紛争,因縁の話 約束の地

◎ 約束の地 また志水辰夫の長編。 日本人だと思ったら,トルコ生まれでロシア,満州と流れてきたオジイサンだったり, 主人公も本当は満州人だったりと, 日本からトルコ,アルメニア,イギリス,パリと話は時も経て駆け回る。 文庫本で640ページもなる長編…

今度は面白かった 深夜ふたたび

◎ 深夜ふたたび / 志水 辰夫 1989年の作品。 元自衛隊の幹部(?)がロシアに軍事機密を漏らす事件から 本人の逃走を助ける話が中心。 昔のベトナム戦争時代に米軍兵の逃亡幇助した車の運転手が 再度使われる。 前の2冊よりは面白かった。 余り時代を感じさ…

昔のスパイがよみがえる 狼でもなく / 志水 辰夫

○ 狼でもなく / 志水 辰夫 ベトナム戦争時代の仲間から事件が展開していく。 先週までに読んだ、飢えて狼、裂けて海峡は非常に面白かったので、 その期待で読んだら、少々ガッカリ。 伏線とか話の仕掛けが少ないのか???? ベトナムと逃れるときに隠してき…

やっぱり海と船に関係 裂けて海峡

◎ 裂けて海峡 / 志水 辰夫 先週読んだ志水辰夫の飢えて狼が非常に面白く、 直ぐに面白そうな作品をリストアップして、 Bookoffonline.co.jpで7冊購入。 先週の作品は、三浦半島のしがないボート屋のオヤジの話だったが、 今回は船会社の社長が、自分が服役中…

また面白い作家を発見 飢えて狼 / 志水 辰夫

◎ 飢えて狼 / 志水 辰夫 志水辰夫さんの処女作。 大藪春彦の処女作”野獣死すべし”も面白かった。 伏線、どんでん返しなど良く煉られて面白い作品だった。 発表前のアマチュア時代に何回も書き直したと書かれていた。 志水さんの、この作品も同じなのだろうか…

ミステリーになりそうな艶物  情事

◎ 情事 (新潮文庫) 志水 辰夫 先日の行きずりの街に続き、志水 辰夫さんの2冊目の著作を読んだ。 前と同じく、ミステリーだと読み進むが、中盤まで艶話。 中年男が会社を辞めてしまい、自分の母親の介護で実家へ定期的に帰る。 実家で女と偶然会う話から始ま…

ミステリー系ベストセラーは面白い  行きずりの街

◎ 行きずりの街 (新潮文庫) 志水 辰夫 先日ブックオフで105円で購入。 著者の志水 辰夫の名前は良く見かけていたが、初めて読んだ。 引きずり込まれるように読んでしまった。 設定も面白いし、ハードボイルドという話の進め方ではないが、 謎解き、ハードボ…