やはりリテラシー ウイニー―情報流出との闘い

◎ ウイニー―情報流出との闘い


Winnyが出てきた経緯,仕組み,問題点,違法かどうかなど
Winny全体が判りやすい。


一昨年末からセキュリティを担当するようになり,
企業としてのセキュリティの問題点は
・頻発するメールなどの誤送信対策
・時々起きるPCなどの置忘れ,盗難対策
・今後起きると思われる内部反抗対策
・起きたら大変なWinnyでの情報漏えい対策


去年,情報セキュリティ事件を主体にした教育を開発して実施した。
受講者は,事件を事例としたことで,結構感心を持ってくれた。


今後の改善の参考にと思って,この本も読んだが,
最後に,
コンピューター・リテラシーなくコンピュータを使うことは,
免許なく車の運転をするようなもの,とあり,
リテラシーの欠如は,なにが悪いかに気付かないということでもある。
そのため,しばしば被害者と加害者がごちゃごちゃになっていることがある”
とも書かれている。


2006年出版の本だが,
最近はWinnyが一般化したのか
最近はWinny系の本は少ないようだ。


Winnyでの情報漏えい事件での,
情報漏えい者の悲惨な顛末も含めて,
今年の教育を改善したいと思っている。
幸い,経済産業省で作成したDVDも入手したので,
このビデオと情報漏えい事件再現ビデオ,
その後の顛末記事と取り混ぜた研修にしようと思っている。


セキュリティの問題は,規則を守れだけでは,中々現実味がない。
いくら言い聞かせても,規則を守ってくれない。


事件の事例とその後の影響,顛末を説明することで,
やっと重要さが判るようだ。


この本を読み終わった直後に,
去年実施した教育が個人情報保護士試験に非常に役立ったと言われ,
少しでも役立ったことが嬉しかった。
この本でも,セキュリティ事件が列挙されているが,
それぞれの事件の,その後の顛末を書くと,
セキュリティの重要性が身近に感じれるだろう。


この本の最後の章が,本当のWinny対策なのだろう。