黒人開放の感動 アフリカの蹄
◎ アフリカの蹄 (講談社文庫) 帚木 蓬生
南アフリカが黒人差別をしていた時代に
南アフリカへ留学し、
黒人開放に尽力する医師の話。
怖いのは天然痘を細菌兵器として使うこと。
黒人の子供が亡くなっていく様子。
感動はリーダーだった黒人が撲殺され、
警察が挑発する中での荘厳な葬儀の様子。
感動的な話。
少々気になった言葉。
人間くさい学問ほど、人間の差を微に入り細に入りあげつらう。下手をすればそれが人間に溝を作る結果になってしまう。基礎科学は逆だ。人間を超えた真実を研究することで、偏見と先入観が払拭される。
同じような事例を時々見かけ、納得。
エチオピアやスーダンはアフリカの角と呼ばれる。アフリカ大陸は牡牛の形をしているだろう。この国はその足にあたる。だからアフリカの蹄。
納得できる話で、小説の名前の由来も理解。
アフリカの蹄は英語では、”The Hoof of Africa”というようだ。
本の表紙、左下に記載されている。
著者の帚木 蓬生(ははきぎ ほうせい)さんは医師で、
医師だからこそ書けた小説です。
素晴らしい話をありがとうございました。
参考:帚木 蓬生の著作