現実から逃亡したい人への参考書 完全履歴消去マニュアル

◎ 完全履歴消去マニュアル


書名に魅かれて読んだ。
セキュリティの参考になるかと思って読み始めた。


アメリカではいろいろな理由で姿をくらましたい人が多いようだ。
アメリカの話なので完全に参考になる訳ではないが、
逃亡したい人、ストーカー対策、個人情報を拡散したくない人などの参考になる。


逃亡者を追いかける仕事の
”スキップ・トレーサー”という仕事をしていた著者は、
その違法すれすれの仕事が嫌になり、
逃亡する人のサポートをする立場に仕事を変えたとのこと。


スキップ・トレーサーの定義。
18ページから

人を探し出して個人情報を暴く職業に就く者。ターゲットとなるのは、囚人、債務不履行者、裁判の証人として召喚されている者、そして行方をくらまそうとするあらゆる人。



30ページ
スキップ・トレーサーの三大検索が、
自動車登録、信用情報、犯罪歴のチェック
というが、これは日本でも該当するのか?
また、簡単に調べられるんか?


46ページ
無料で個人情報を調べられるサイト。
Swichboard.comやYahoo People Search, BirthDatabase.com
を挙げている。
これらは、1995年頃に有名になり、検索してみたが
確かに同僚名前、住所、電話番号やその父親なども検索できて
驚いたことがある。
しかし、また、自分では確認していないが、
その後、殆ど使えなくなったと記憶しているが??


48ページ
企業のカスタマーサービスへの電話で個人情報が取り易いという。

男性オペレーターはなぜか女性よりも簡単に情報を提供してくれる傾向・・・年配の女性は最もガードが堅く、若い女性の方が比較的緩い。
あなたの声はつい最近亡くなった自分の母親にそっくりだなどと言うと、年配の女性であっても心の交流を持てる場合がある。相手を心配な気持ちにさせて同情してもらい、助けてあげようと思ってもらうには、誰かが死んだことにするに限る。

この辺は、セキュリティ系でのソーシャルエンジニアリングの手口と同じだ。


49ページ
ケーブルテレビ局のカスタマーサービスへ電話して、
ターゲットの電話番号を聞き出す方法として

そもそも、電話番号が正しくなければ、ペイ・パー・ビューで番組を見ることができない

と説明されている。
でも日本の通常のCATVでは、電話番号とVoDは関係ないはず。
これはアメリカの特別なCATVのVoDだろう。


57ページ。
ここから具体的な逃亡の方法が説明されている。

自分がジャングルのなかで獲物にされていると想像してみよう。敵から逃れるためにすべき三つのことは何か?
(一)自分自身をカモフラージュする。(二)敵を誤った方向に向かわせる。(三)安全課隠れ場所を新たに見つける。

これが基本で、逃亡のための3段階のプロセスを定義。
(1)ミスインフォーメーション(誤情報)
(2)ディスインフォメーション(偽情報)
(3)リフォーメーション(再構築)


これ以後が、3つのプロセスに関する詳細を具体例を交えながら説明としてしていく。


63ページ
名前から個人情報を得ていく方法:ZABA SEARCH
最初に現れるのは、現在及び過去の住所。
誕生日が刑される可能性もあり。
フリーサーチから社会保障番号検索をクリックすると、
別の大手サーチサイトに誘導され、ここが個人情報を販売しているサイト
とのこと。


自分の名前で試すと、
アメリカ在住の同名の人が地域名付で表示され、
テキサスの人をクリックすると、
私の過去の勤務先会社名が列挙され、
卒業高校名もあっている。
少々怖くなり、検索を中止した。
サイトの流れは、この本の説明とは少々違うが、怖いサイトだ。


96ページ
スキップトレーサーを惑わす方法。

スキップ・トレーサーは、手がかりから情報をつかむのが難しいと感じれば感じるほど、その手掛かりは本物だと信じ込む。手がかりを見つけた時点で、自分は世界一の天才だとうぬぼれるのだ。

これは相手を騙す方法で、
誰でも何かを調べるときは同じ感覚なのはないか。

ごまかしの策略を手っ取り早く積み上げるには、なんといっても、迷路のように入り組んだ電話番号が一番だ。たとえスキップ・トレーサーが何とか迷路をたどって行けたとしても、いずれは、「もう、いいかげんにしてくれ」と叫ぶしかない。



111ページ
アメリカで安く会社を設立する方法
LegalZoom.com、TheNevadaCompany,comなどを使うと200ドル程度で
会社を設立できるそうだ。
これは何かの時に使えそう。


156ページ
自分のクレジットカードの不正使用、ハッキングされたのを知る方法。
ガス、水道など、何でもオンラインで支払ようにし、
オンラインの請求、支払いを選択し、
ショートメッセージで警告が届くように設定する。
不正使用されると、自分の携帯にショートメッセージで教えてくれ、
自分で使っでも警告が来ないと、不正侵入されている可能性がある
という。
クレジットカード会社が警告メッセージを提供していれば、
これは日本でも使えそう。


169ページ
人を調べる方法。
デートの相手を調べる方法として説明されているが、
人を調べる方法と同じだろう。
本の初めの方でのPeople Searchなどとは別の方法。


www.melissadata.comのLookupsからのリンクで
メルアドの人の名前、住所、電話番号などが判る。
また逆引きもできるとのこと。


確かに、このサイトのリストには、沢山の無料検索サービスが載っている。


GoogleでReverse listingと検索すると、
電話番号などからの逆引き検索ができるサイトが判るそうだ。


何でもネットで判る時代になった。


230ページの、この本からは、
逃げる方法、逃げた人を探す方法、
個人情報を探す方法など沢山の方法が判る。
しかし、実際に逃げるとか、追いかけるには、度胸などが必要だろうな。